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今年はニットの当たり年といわれ、店頭を見渡すと、ありとあらゆ
るテイストのニットウエアが所狭しと並んでいる。確かに選択肢こ
そ豊富ではあるが、抜きんでている商品は数少なく、流行品を模し
て作られた二番煎じ三番煎じ的なものが多い。そこで求められるの
が、ベーシックやアバンギャルドなどの概念を超えた、本当に投資
すべき価値のあるアイテムである。
ニットアイテムに特化したレー
ベル アンダー コンストラクションは、ある種の頂点に到達したス
ペシャリティーなブランド。カシミアやシルクなどの高級素材を退
廃的にみせるために用いるダスティーハンドという手法、巻縫いに
よってシームを完全に出なくすることでリバーシブルでの着用を可
能にしてたり、ファブリックの裏面をあえて表にしているなど、そ
のこだわりは枚挙が尽きない。シンプルで機能的かつドライでラフ
な表情は、もはや模倣すらできないレベルにまでオリジナリティが
到達している証明なのである。
Text:Tsuneyuki Tokano