その音楽というより、“生き様”が死して今なお世界中で語り継がれ、フォロワーを生み続ける、セルジュ・ゲンスブール。その秘蔵ビジュアルを網羅したDVDが2タイトル同時発売。
タイトル通り、デビューから晩年までを時系列追って収録されたクリップ、テレビ映像、ライブ、インタビューの数々は、音楽性、人間性、そしてファッション性の進化まで目で追うことができる。今再び、静かなブームの兆しを見せるゲンスブール・スタイルなのだが、“ゲンスブールといえばパリ→パリといえば…”のフレンチ馬鹿一代、梶野彰一氏が『オレに語らせろ』と言うもんで…。
Q.いつごろのゲンスブールがカッコいいと思います?
梶野:黄金期は音楽的には70年前後ですけど、人間的にはそれ以降だと思うんです。過激な発言もあったり、これ以降、退廃の美学があると思います。ファッションもかっこいい。
Q.いちばん代表的なスタイルというと…?
梶野:デニムにシャツ+ジャケットで、足元はバレエシューズでしょうか。でもよく見るといつも同じ服っぽい。ピンストライプのジャケット、アーミーシャツ……もしくは同じのをいっぱい持ってるのか(笑)。
Q.実は適当なんだ。髪もボサボサだし。
梶野:でも無精ひげ、いっつも同じ長さなんですよ。だから、適当なようで、緻密に計算されてるんでしょうね…。
Q.どっちかわかんないですけど、そのラフな感じが、今、キテルってことですかね。
梶野:どうでしょう?1つ1つのアイテムはどれも定番ですしね。ジャケットにジーンズもずーっと定番なわけですしね、ただゲンスブールのラフな着かたは、今な感じかもしれないですね。
Q.梶野さん自身のスタイルもゲンスブールの影響、大きいんでしょ。
梶野:もちろん。あ、そういえば靴はバレエシューズじゃないにせよ白じゃないと落ち着かないかも。さすがに“デニムシャツ+淡色のデニム”っていうスタイルはやったことないですけどね(笑)。勇気いるけど、いつか挑戦したいです。