2月11日にオープンし、早くも東京の新名所として賑わいをみせる「表参道ヒルズ」。建築・設計を安藤忠雄が手掛け、オープニングのキーヴィジュアルにジュリアン・オピーをフィーチャーするといった可視的な部分に、まずは注目が集まっているが、館内に流れる藤原ヒロシによる音楽、『LANDSONG for OMOTESANDOHILLS』もやはり、表参道ヒルズの印象を決定づける重要な役割を担っているのはいうまでもない。
ピアノ、ストリングスによる軽快でオーガニックなサウンドを幾層にも重なったビートが支えるこのLANDSONGは、ケヤキ並木の鮮やかな緑のもつリラックスした空気と、そこを行き交う人々の活気がつくるスピード感を体現した、まさに「表参道のテーマ曲」にふさわしいものだ。
さらに、この楽曲では単なる館内BGMに終わらないユニークな試みがなされている。
「表参道ヒルズの音響設備が館内全体を使ってマルチチャンネルで再生できるというのを聞いて、下のフロアではビートだけ聴こえるけれど、館内を登っていくにつれて、徐々にリズムが変化し、やがてストリングスやピアノの音に変わっていくような曲を作ろうと思いました。なので、リズムに関してもいくつもの層になっていて、聴く位置によって無限のバージョンがあるというわけです。色々な技術的な問題もあるでしょうから、館内でそれを上手く再生するのは難しいのかもしれませんが…(笑)」(藤原ヒロシ)
このLANDSONGには「楽曲」として、すでにいくつかのバージョンが作成されている。そのなかのひとつをハニカム、森ビルの共同企画として、近く特別に配信予定。
まずは、現在森ビルのサイトで配信中のバージョンで「新しい表参道」を音楽で体験してみてほしい。
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