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photo: Kentaro Matsumoto interview: Akio Nakamata
「東京フールズゴールド」は、500ページを超える長編ながら、疾走感のある展開と抜群のリーダビリティで、
日本の音楽業界を舞台とした「一大エンターテインメント作品」として、まず楽しめる。
一方、「90年代」、そして「日本の音楽業界」への哀悼とリリシズムが隅々にまで脈打つこの作品からは、
著者ならではのある強いメッセージを読み込める。
処女作を上梓したばかりの著者である川﨑大助を訪ね、その想いを探る。
1965年生まれ。77年、12歳でロンドン郊外の寄宿学校に留学、本場でパンクロックの洗礼を受ける。
88年、音楽雑誌『ロッキング・オン』にてライター・デビュー。
93年、発行人としてインディー雑誌『米国音楽』を創刊。執筆のほか、
編集やデザイン、DJ、レコード・プロデュースもおこなう。
2010年よりビームスが発行する文芸誌『インザシティ』に参加、同誌に短篇小説を発表。
これまでの著書に評伝『フィッシュマンズ 彼と魚のブルーズ』がある。『東京フールズゴールド』が初の小説著作となる。