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HIROSHI FUJIWARA『Nothing Much Better To Do』

HIROSHI FUJIWARA『Nothing Much Better To Do』

藤原ヒロシの1stアルバム『Nothing Much Better To Do』が、
“DELUXE EDITION”として復活。

16 1/26 UPDATE

藤原ヒロシの1stアルバム『Nothing Much Better To Do』が、リマスタリング&未発表バージョン多数収録のCD2枚組"DELUXE EDITION"として、再リリースされた。

94年リリースの本作のオリジナルは、80年代からDJ、そして音楽プロデューサーとして活躍してきた藤原の待望のソロアルバムとして発表された。Terry Hall(The Specials/Fun Boy Three/etc)、Neneh Cherry(New Age Steppers/Rip Rig+Panic)、Kathy Sledge(Sister Sledge)ら"通好み"のヴォーカリストを起用し、また、アルバム全編にわたりストリングスを含めた生楽器のサウンドをフィーチャーした本作は、DJがヴォーカリスト、ミュージシャンをフィーチャーし、オリジナル楽曲を制作する手法が一般化しつつあった当時においても、その音楽的クオリティの高さで他を圧倒する存在感を誇っていた。藤原のソウル・ミュージックへの深い理解とクラブミュージック黎明期からDJとしてシーンの最前線で培ってきたモダンなグルーヴ感覚が融合したメロウかつディープ、そして、このうえなくスタイリッシュなサウンドは、94年当時、我々に鮮烈な印象を与えたわけだが、改めて聴き直してみても、今なお当時の衝撃と輝きを放ち続けている。

さらに、本作では、オリジナルアルバム収録曲の「A Song For Two」の原曲である「KOIZUMIX PRODUCTION」名義でリリースされた小泉今日子と浜崎貴司によるボサノバデュエット「ラブバラ(LOVE-BALLAD)」(92年)、同じくオリジナルアルバム収録の「Turn My Back」の原曲となったスチャダラパーの「何処か...どっちか...」(94年)、さらに「Windy Fields」の原曲となったCHIEKO BEAUTYの「Windy Fields」(93年)など本作に関連する楽曲とその未発表バージョン等を含む計10トラックに及ぶ未発表音源が収録されたDISC2も含まれる。つまり、リマスタリングによって甦った『Nothing Much Better To Do』と、その名作が生まれる過程を追体験できるコンピレーションという、なんとも贅沢な内容の2枚組なのである。

text: Tetsuya Suzuki

HIROSHI FUJIWARA
『Nothing Much Better To Do』
Victor Entertainment
VICL-70201〜2(2枚組/SHM-CD)
初回限定デラックス・パッケージ仕様/
ライナーノーツ 山崎二郎・川勝正幸
3,500円[税抜]

2016年1月27日(水)発売