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DEXPISTOLSのDJ MAARが主宰するダンスミュージック・レーベル、「ARCUS」。昨年、その第1弾リリースとして発表された"HOUSE CLAPPERZ VOL.1"は、新旧の楽曲を織り交ぜながら、ダンスミュージックの過去と現在、そして未来を詰め込み、「ARCUS」というレーベルのコンセプトを存分にプレゼンテーションするにふさわしい内容だった。

そしてその第2弾となる今作"HOUSE CLAPPERZ VOL.2"は、55DSLのPRとして、またROC TRACX CREWの一員として、ファッション、音楽の側面から東京のストリートカルチャーをリードするJOMMYが担当。VOL.1でDJ MAARが見せた解釈とはまた異なる視点から、自身のルーツであるヒップホップの要素、また"ダンス"に特化したハウス・ミュージックを縦横無尽にミックスしている。

80年代後半から90年代前半にリリースされた往年の名曲からスタートし、中盤からは序盤で聴かせたアーリーハウスを踏襲、アップデートした、まさに"今な"選曲。そしてラストでは原点回帰、シーンのリビング・レジェンドであるMASTERS AT WORKの大名曲"I CAN'T GET NO SLEEP"で締めるという、これまでJOMMYが実際に体験してきたであろうダンスミュージック遍歴、またそれと同時にハウス・ミュージックの歴史が50分間に凝縮された内容となっている。

本来、快楽主義が前提のダンスミュージックにおいて、歴史を学ぶとは野暮なことなのかもしれない。しかし、過去を知ることで見えてくる現在、未来がある。自分が体験し、そこで得たものを次の世代に伝えていくこと。"HOUSE CLAPPERZ"に込められた「ARCUS」の思いは、常に"未来"へと向けられている。

text: yk