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早耳な音楽フリーク、ダンスミュージック好きには最早説明不要のスーパースター・プロデューサー、"SKRILLEX(スクリレックス)"。 ハードコアバンド"From First To Last(フロム・ファースト・トゥ・ラスト)"のヴォーカルとして高い人気を誇っていたソニー・ムーアが、その後バンドを脱退しソロとしてスタートさせたプロジェクトだ。

ロサンゼルス出身、若干24歳の彼のサウンドはダブステップ、エレクトロといったインダストリアルで攻撃的なサウンドを踏襲しつつも、ジャンルという概念を超越したオリジナリティ溢れる楽曲で、2010年のデビュー以来、驚くべき早さでスターダムへの階段を駆け上っている。レディー・ガガやブラック・アイド・ピーズといった大物アーティストがこぞってリミックスをオファーする他、今年のグラミー賞にはなんと5部門でノミネートされているということからも、音楽シーンにおける彼の評価の高さがうかがえるだろう。

長い黒髪、オールブラックに身を包み、マリリン・マンソンを彷彿とさせる、まさにハードコアな風貌だが、その素顔はアニメやゲームが大好きな今時のオタク青年。また、日本語詩やボーカロイドを用いた楽曲を制作するなど、日本のカルチャーへの造詣も深い。しかしそのナードさこそが、異常なまでに精密で独創的な楽曲を作り上げているのだろう。また、その楽曲もさることながらライブアクトとしての評価も高く、ラップトップ一つでロックバンド以上に観客を熱狂させる姿は、まさに圧巻。

本作「スケアリー・モンスターズ・アンド・ナイス・スプライツ」で遂に日本でビューを果たすスクリレックス。ジャスティスのファーストアルバム「†」同様、大きな歓迎と共に迎え入れられることだろう。まずは、アルバムタイトルにもなっているリードトラックのM-2'をチェックして、その衝撃を体感してほしい。

text: yk