11 12/15 UPDATE
2002年にリリースされたデビューアルバム「In Between」は、ジャズのエッセンスを巧みに取り入れながらも、ヒップホップからの影響を大いに感じさせる独創的なサウンドで、その後のエレクトロニック/クロスオーバー・シーンに多大な影響を与え、結成から15年以上が経過した今なお、現代のドイツにおいて最高峰に属する音楽的感性の集合体と称されるJAZZANOVA。
主宰する"Sonar Kollektiv"もまた、シーンの最重要レーベルとしてJAZZANOVAのオリジナル楽曲はもちろん、他アーティストの作品も含め、数々のオリジナリティ溢れる作品を多数リリースし、多大な功績を残してきた。近年はJAZZANOVAとしてのツアーが多忙を極めたために、レーベルとしての活動は停滞気味であったが、今年に入りベルリンの大手レーベル"Studio !K7"とディストリビューション契約を結び、その傘下として再スタートを切ることとなった。
そして、その第一弾リリースとなるのが、これまでにJAZZANOVAが残してきた名曲の外部リミックス集、「JAZZANOVA UPSIDE DOWN」。Alex Barack、Henrik Schwarz、Ame、Atjazz、Motor City Drum Ensembleといった、JAZZANOVAチルドレンとも言える世代のトップ・プロデューサー達が、それぞれの感性でJAZZANOVAの楽曲を再構築している。
どのリミックスもDJプレイに適した、ハウス・マナーに忠実な構成でありながら、JAZZANOVAの豊富な音楽性を損なうことなく、クラブ/ホーム・リスニングの中間を行く珠玉の作品集となっている今作。ヨーロッパの新世代ダンス・サウンドと共に、改めてJAZZANOVAの音楽の魅力を実感することができるだろう。
text:honeyee.com