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レディスでの「クリスチャン ディオール（Christian Dior）」のアーティスティック ディレクターでの活躍に期待が高まる「ラフ・シモンズ（RAF SIMONS）」。

自身のシグネチャーは、2011A/Wから体制が変わり、と同時にブランド設立15周年を記念して、新ライン「ラフ・シモンズ 1995（RAF SIMONS 1995）」を発足。過去のアーカイブをリアルクローズとしてリファインしながら、同時のその世界観を表現するというコンセプトで展開している。そのため、コレクションは、どれもベーシックかつ合わせやすいアイテムで構成されている。

こちらのTシャツはその意図を端的に表しているアイテムだ。背面にプリントされた「RAF SIMONS HISTORY OF MY WORLD」という一文からも受け取れるように、これまでのキャリアのなかで、彼が影響を受けてきた様々なソースを前面プリント。ファッションアイテムとしてのプリントTシャツのクラシックを行くスタイルでまとめている点が新鮮である。

パラダイムシフトを迎えたファッションの世界で、モード界の異端児の才能はいかなる変化を遂げるのか。現在はまさにその分岐点なのだといえよう。

photo: Masaki Sato
text: Tsuneyuki Tokano