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1922年、アメリカはサンフランシスコで創業した衣料メーカー、ゴールデン ベア。高品質かつ耐久性に優れたアウターウエアは、日本でもアワードジャケットなどを中心にそのクオリティが認知されている。今回で2度目となる、エンジニアド ガーメンツによるダブルネームのコレクション。
 
全型共通する、軽量の5.5ozのリップストップとレザーのコンビネーションは、まさに予想を裏切る仕様となっている。ディテールもまた意外性の高い組み合わせとなっており、古い時代のフットボールやべースボールのユニフォーム、ウエスタンやハンティングの要素を用いた新たなデザインは、これまでになかったバランスを打ち出している。これはつまり、エンジニアド ガーメンツらしいアイディアと、ゴールデン ベアの優れた生産背景があってこそ可能となった、ユーモア溢れるクリエイションなのである。
 
今現在、多くのドメスティックブランドがアメリカ的なファッションを提案しているなかで、実際にアメリカで生活し製作を行なう鈴木大器の提案はひと味違うものがある。それは単なる模倣ではなく、あくまでもファッションデザイナーとしての視点、または独自の咀嚼によって、アメリカンウエアの魅力がふんだんに詰め込んでいるという点に集約されている。

photo:Masaki Sato
text:Tsuneyuki Tokano