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ここ最近、ドクターマーチンやトリッカーズ、ジョージコックスなど、徐々にではあるがイギリスのシューズの人気が加熱している傾向が見られ、その余波はクリエイターのアンテナや感度へも影響を与えている。

こちらのピエール アルディのシューズは、いわゆるクリパーシューズのスタイルを踏襲していることは一目瞭然であるが、木型を中心に事細かいアレンジを加えることで、ひと味違った印象をつくり出している。

これに限らず、オリジナルと呼ばれるアイテムは確かに魅力的で格別の完成度をもっているが、ファッションデザイナーはその創造力をもってアレンジを行ない、ファッションアイテム特有の持ち味をつくることができる。このシューズも同様で、ピエール アルディの抜きん出たセンスとパリのエスプリによって、オリジナリティの高い一足となっている。

Text:Tsuneyuki Tokano
Photo:Masaki Sato