honeyee.com｜Web Magazine「ハニカム」

まだまだ90年代リバイバルムードは続行中。巷ではSNS映えするロゴアイテムの嵐が吹き荒れているけれど、この、入山形とおっぱいがデザインされたユニークでアイコニックなロゴに思わず目を奪われた人は多いのではなかろうか。ここ数年じわりじわりと住宅や商業地が回帰している東京の東側の中でもとりわけディープな街、吉原から生まれた、粋な江戸土産を発信する「新吉原」のロゴである。

吉原といえば日本一のソープ街として知られるが、江戸時代は幕府公認の遊郭として流行や文化を生み出した歴史ある街。新吉原は女性誌の編集を経て独立した"土産商"の岡野弥生が地元・吉原のことを知ってもらいたいと始めたブランドだ。春画をモダンにアップデートした、いわゆる和ものとは一線を画したデザイン性の高さ、"吉原だけに風呂グッズ"などとシャレをきかせたアイテム、そして地元界隈（浅草）でのものづくりにこだわったクオリティの高さで話題になり、新吉原の全商品が揃うギャラリー型スーベニアショップ「岡野弥生商店」のオープンも間近に控えている。

そんな新吉原が西側の閑静な住宅街代表、世田谷・駒沢に遠征。東京のカフェ文化を長年リードしてきた山本宇一が手がけるコーヒースタンド「PRETTY THINGS」にてポップアップショップを開く。山本と岡野はともに猫好き。それゆえ（？）ここでは、遊女と猫が戯れる絵柄が艶っぽい新作手ぬぐいも先行発売となる。初日の27日（金）にはおっぱいをイメージした和菓子とコーヒーを楽しめるパーティも開催予定。

text: Chiho Inoue