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フォトグラファー永瀬沙世の写真展「FOLLOW UP 追跡 -JOO2E3-」が代官山のギャラリースペースALの1階のメインスペースで開催中。会場では、同タイトルの新作写真集の販売も行っている。

今回は、永瀬沙世が撮影した写真から厳選した作品を14点を展示。いずれの作品も世界のあらゆるところで撮りためた作品で、まずテーマを設けずに100点を、直観でセレクトした時点で、友人から聞いた話を元にアメリカ航空宇宙局NASAの研究員のホームページで調べた「JOO2E3」というアマチュア天文学者が発見した小惑星らしき物体についての記事からインスピレーションを受け、最終的に14点にまで点数をしぼったという。この小惑星らしき物体は後に、小惑星でなくアポロ12号で使用後に行方不明になっていたロケットの一部ということが分かった。天文学者の研究と40年を経て地球にもどってきたアポロ12号の破片にロマンを感じ、写真展のタイトルにするに至ったという。

この写真展は、作中にフォトグラファーとしての視点は意識されず、まるで「JOO2E3」が世界中をさまよった軌跡を追っているようにも観ることができる。写真の展示の順路にも仕掛けがあり、観る者の心を揺さぶる。前回の写真展「PINK LEMONADE」と打って変わった、新しい永瀬沙世の世界観を是非とも目にして。

text: Aika Kawada