15 12/08 UPDATE
400年の歴史を持つ古来からの陶業の地、山口県萩市で開窯された「大屋窯」の代表を務める作家、濱中史朗の最新作を集めた個展が、今年も元麻布のギャラリー「さる山」にて開催される。先代を引き継ぎ「大屋窯」代表となった濱中史朗による磁器は、骨が艶めいたような白が独特の静謐さを感じさせる白磁、そして、金属器や布革のような艶のある黒の器など、一見するとモダンでスタイリッシュな第一印象の中に、身体、祈り、生と死といったような精神性が内包された器だ。
年末の恒例となった「さる山」での濱中史朗展は、無釉白磁のみで行なわれた2006年が初個展となるが、その時に出品された大半の作品が、写真家の渞(みなもと)忠之氏によりカメラに収められた。以来、濱中史朗の最新作は、渞氏の目を通じて届けられる。9度目の開催となる今展も、濱中史朗の作品の手触りから世界観までを想いつつ、年の瀬の「さる山」を訪れてみたい。
text:Akihiro Hayashi
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濱中史朗展
会期:2015年12月12日(土)〜23日(日)
営業時間:1- 6pm 会期中無休
会場:「さる山」
東京都港区元麻布3-12-46和光マンション101
[問]「さる山」
tel: 03-3401-5935
http://guillemets.net/